勤怠・労務

マネーフォワード クラウド勤怠と給与の連携手順:API KEYの設定から、取り込めないときの確認まで

結論

クラウド勤怠の API KEY をクラウド給与に貼って一度つなぎ、両方の従業員番号と締め日をそろえておけば、毎月は「承認 → 勤怠を締める → 給与に取り込む」の順で回ります。

結論の中身

  • 設定は1回だけです。クラウド勤怠の「全権管理者メニュー」>「連携」>「外部連携」で API KEY をコピーし、クラウド給与の「連携設定」>「勤怠管理」に貼り付けます。クラウド給与は 「給与担当者」の権限 で操作します
  • つながる条件は2つです。両方の従業員番号が一致していることと、両方の締め日が一致していること。取り込めないときは、まずこの2つを見ます
  • 毎月は 「承認をすませる → クラウド勤怠で勤怠を締める → クラウド給与の給与計算画面から取り込む → 黄色の矢印を確かめる」 の順です。残業の端数を丸めるなら、1か月の合計に対してだけ にします(1日ごとの切り捨ては認められていません)

私は、会計・給与・勤怠・労務・経費をすべてマネーフォワード クラウドにそろえ、給与・勤怠・経費から会計へ仕訳が入るように連携していました。この記事は、勤怠のデータを給与に取り込む部分を、公式のサポートの手順をもとにまとめたものです。

この記事が役に立つ人

  • 従業員10人前後の会社で、勤怠と給与を一人で担当していて、マネーフォワード クラウド給与とクラウド勤怠をつなぎたい人
  • つないだはずなのに、勤怠データが取り込めない・数字が合わない人
  • クラウド給与だけ使っていて、勤怠はExcelやタイムカードで集計している人

全体の流れ(最初の1回と、毎月)

いつどこでやること
最初の1回両方締め日と従業員番号をそろえる(下の「連携の前に決めること」)
最初の1回クラウド勤怠API KEY をコピーする
最初の1回クラウド給与API KEY を貼り付けて連携する
最初の1回クラウド給与従業員をクラウド勤怠の従業員と紐づける
最初の1回クラウド給与給与に使う勤怠項目を取り込み、支給項目の計算式につなぐ
毎月クラウド勤怠申請の承認をすませて、勤怠を締める
毎月クラウド給与勤怠データを取り込み、黄色の矢印と計算結果を確かめる

連携の前に決めること(3つ)

締め日・端数処理・従業員番号の3つは、業務フローのルールとして連携の前に決めておける項目です。ここを決めずにつなぐと、毎月の締めで手直しが出やすくなります(ルールの決め方は → 業務フローのルール化)。

① 締め日と支払日

公式の手順に、クラウド給与とクラウド勤怠の「締め日」が一致している必要がある と書かれています。たとえば給与が「末締め・翌月末払い」なら、クラウド勤怠も月末で締まる設定にそろえます。給与の締め日を変えると従業員への支払いの時期にも関わるので、社長や社労士と決めてから変えます。

② 残業時間の端数処理(ここは決まりがあります)

「1分単位か、15分単位で丸めるか、会社で好きに決めてよい」わけではありません。厚生労働省の通達(昭和63年3月14日 基発150号)で、賃金不払いとして扱わない範囲が決まっています。

認められている処理中身
労働時間の端数1か月の時間外労働・休日労働・深夜労働の、それぞれの合計に1時間未満の端数があるとき、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる
1時間あたりの賃金・割増賃金の円未満50銭未満を切り捨て、50銭以上を1円に切り上げる
1か月の割増賃金の総額の1円未満上と同じ処理

日ごとに切り捨てることはできません(出典:山口労働局の資料)。たとえば「毎日の残業を15分単位で切り捨てる」設定は、この範囲に入りません。

クラウド勤怠には「打刻丸め」の設定があります(「全権管理者メニュー」>「勤怠ルール」>「打刻丸め」)。公式のページにも、労働基準法では原則として1分単位で計算すること、丸めを設定するなら就業規則を確かめ、必要に応じて専門機関に相談することが書かれています(打刻丸めの設定方法)。

決めることは次の2つです。

  • 丸めるかどうか。丸めないのがいちばん単純です
  • 丸めるなら、どこで1回だけやるか。勤怠側と給与側の両方で丸めると、二重に丸まって合わなくなります

顧問の社労士がいれば、今の打刻丸めの設定で問題ないかを一度聞いておくと確実です。

③ 従業員番号の付け方

クラウド給与とクラウド勤怠は、従業員番号で人を突き合わせます。番号が違うと、その人の勤怠データは連携されません。最初に次を決めておきます。

  • 番号の桁数と、頭に0を付けるかどうか(両方でまったく同じ書き方にする)
  • 退職した人の番号を、新しく入った人に使い回さない
  • 番号を付ける場所を1か所に決める(先に給与で付けて、勤怠に同じ番号を入れる、など)

クラウド給与の従業員情報を、クラウド勤怠へ直接移すことはできません。クラウド勤怠にまだ従業員がいない場合は、クラウド給与から従業員情報をCSVで書き出し、クラウド勤怠のサンプルCSVに写してから取り込みます(→ 従業員情報をマネーフォワード クラウド勤怠へ連携できますか?)。番号にタブ文字が入っていたら消す、就業ルールなどの必須項目を入れる、という注意があります。

人事マスタ(2026-08-25 に「クラウド人事管理」から表示名が変わったもの)に従業員を登録している場合は、そこから従業員をクラウド勤怠に連携する方法もあります。クラウド勤怠の全権管理者の権限があれば、この連携を操作できます(→ 2026-08-25 のお知らせ)。

連携の設定手順(最初の1回)

公式の手順は 「マネーフォワード クラウド勤怠」との連携設定方法 です。ここでは画面の順番どおりに並べます。

1. クラウド勤怠で API KEY をコピーする

  1. クラウド勤怠に全権管理者でログインする
  2. 「全権管理者メニュー」>「連携」>「外部連携」を開く
  3. 「外部システム連携用識別子」の「API KEY」の「コピー」を押す

2. クラウド給与に API KEY を貼り付ける

  1. クラウド給与に 「給与担当者」の権限 でログインする
  2. 「連携設定」>「勤怠管理」を開く
  3. 「マネーフォワード クラウド勤怠」の「連携する」を押す
  4. 「マネーフォワード クラウド勤怠連携」画面の「接続文字列」に、コピーした API KEY を貼り付ける
  5. 「登録する」を押す

3. 従業員を紐づける

  1. クラウド給与の「従業員情報」画面で「従業員の追加/更新▼」を押す
  2. 「マネーフォワード クラウド勤怠の従業員と紐づける」を選ぶ
  3. 「紐づける」を押す

ここで紐づくのは、従業員番号が同じ人だけ です。

4. 給与に使う勤怠項目を取り込み、計算式につなぐ

  1. クラウド給与の「基本設定」>「勤怠項目」で「メニュー」>「クラウド勤怠から項目連携する」を押す
  2. 取り込む項目を選んで「反映」を押し、画面の下の「保存する」を押す(→ 勤怠項目を取り込む方法)
  3. 「基本設定」>「勤怠項目」で、給与に使う項目にチェックが入っているか を見る。チェックのない項目は連携されません
  4. 「基本設定」>「支給項目」で、残業手当などの計算式に勤怠項目をつなぐ

主な対応は次のとおりです(労働時間や有給休暇時間をもとに給与計算を行う方法)。

給与で払いたいもの使う勤怠項目
平日の残業(深夜を除く)法定外時間(平日)
平日の深夜の残業深夜法定外時間(平日)
法定休日の出勤法定外時間(法定休日)
時給制の人の所定時間所定時間(平日)
時給制の人の有給休暇休暇みなし時間
フレックスタイム制の不足時間の控除控除繰越限度超過時間(支給項目の「詳細設定」で「マイナス計算」を選ぶ)

毎月の手順(締めてから取り込む)

順番どこでやること見る所
1クラウド勤怠「受信ワークフロー」で未承認の申請を承認する「差し戻し」タブに残っている申請
2クラウド勤怠全権管理者が勤怠を締める「差戻中」の申請が残っていると締められない
3クラウド給与「給与計算」画面の「メニュー」>「マネーフォワード クラウド勤怠から勤怠データをインポート」「集計期間」に給与の締め日の期間を選ぶ
4クラウド給与「対象項目」を選んで「勤怠をインポート」を押す取り込んだ項目に 黄色の矢印 が出ていれば連携は成功
5クラウド給与残業手当などが計算されているかを見る時間は入ったのに金額が出ないときは、下の確認表を見る

締めると、その月の勤怠が確定し、打刻の編集や申請ができなくなります。締める前でも取り込めますが、そのときは取り込んだ時点の集計が入ります(管理者や上長が毎月行う操作について)。あとから打刻の直しが出ると数字がずれるので、一人で回すなら「承認 → 締め → 取り込み」の順番を毎月変えないのが楽です。

取り込めない・数字が合わないとき

公式のサポートに書かれている条件をもとにまとめました。出典は各行のリンク先です。上から順に見ていきます。

症状考えられる原因直し方
特定の人だけ勤怠が入らない従業員番号が一致していない/紐づけていない両方の従業員番号をそろえて、「マネーフォワード クラウド勤怠の従業員と紐づける」をやり直す(連携設定方法)
期間がずれる・数字が月をまたいでいる締め日が一致していない/「集計期間」の選び間違い両方の締め日をそろえる。取り込みの「集計期間」で給与の締め日の期間を選ぶ(連携設定方法)
特定の項目だけ入らない「基本設定」>「勤怠項目」でチェックがない/新しく作った項目を取り込んでいないチェックを入れて保存する。「クラウド勤怠から項目連携する」で項目を取り込み直す(勤怠項目を取り込む方法)
時間の数字が想定と違うクラウド勤怠は時間を「60進数」で出す。給与側の勤怠項目の単位と違っている「基本設定」>「勤怠項目」の単位を変える(連携設定方法)
時間は入ったのに、手当が0円支給項目の計算式に勤怠項目がつながっていない「基本設定」>「支給項目」の計算式に勤怠項目をつなぐ(給与計算を行う方法)
時給制の人の「所定時間(平日)」は入ったのに、基本給が出ない従業員情報に「時給」などが設定されていない「従業員情報」>「詳細設定」>「給与情報」のタブで、時給などを確かめる(給与計算を行う方法)
時給制の残業手当が少ない計算式の初期値が「時給 ÷ 1 × 0.25 × 残業時間」で、割増分しか出ていない25%増しで払う場合は、割増率を「0.25」から「1.25」に変える(連携設定方法)
クラウド社会保険を使っていて、時給制・日給制の人の支払基礎日数が想定と違う午前休・午後休の日は、出勤日数1日・有給休暇0.5日として連携されるクラウド社会保険の画面で、その人の支払基礎日数を正しい日数に直す(連携設定方法)
締めた後の数字と違う締める前に取り込むと、取り込んだ時点の集計が入る勤怠を締めてから、もう一度取り込む(毎月行う操作)
勤怠を締められない「差戻中」の申請が残っている受信ワークフローの「差し戻し」タブの申請を片付けてから締める(毎月行う操作)
一部の人を取り込みたくないAPI連携では、取り込む従業員を選べない不要な人の紐づけを「従業員情報」>「連携情報」で解除する(特定の従業員の勤怠データのみを取り込めますか?)

最後の件は、紐づけを解除しても、従業員データを取り込み直すとまた紐づきます。公式は、退職した人など連携が要らない従業員は、勤怠側で削除してから取り込むことを勧めています。

他社の勤怠や、クラウド勤怠Plusを使っている場合

この記事の手順は マネーフォワード クラウド勤怠 のものです。名前の似た マネーフォワード クラウド勤怠Plus は別の製品で、設定の手順が違います。

クラウド給与は、API連携とCSV連携で他社の勤怠サービスとも連携できます。API連携の一覧には、クラウド勤怠Plus・KING OF TIME・ジョブカン勤怠管理などが入っています(→ クラウド給与と連携できる勤怠サービス)。手順はそれぞれのサービスのヘルプで確かめてください。

CSVで取り込む場合は、1行目の勤怠項目名をクラウド給与の給与計算画面の名前と完全に一致させる、「Version」列に「2」を入れる、「従業員コード」の列に従業員番号を入れる、の3つが条件です(→ 他社ソフトからCSVインポートで勤怠データを取り込む方法)。

給与はマネーフォワード、勤怠はExcelという人へ

マネーフォワード クラウドの法人プラン(ひとり法人・スモールビジネス・ビジネス)には、クラウド給与とクラウド勤怠の両方が含まれています。ビジネスプランは勤怠5名までが基本料金に含まれ、6名以上は1名300円(税抜)です(料金ページ、2026-09-26確認)。法人プランで給与を使っているなら、勤怠は追加の契約なしで始められる場合があるので、まず契約中のプランの中身を見てください。

同じ料金ページで、2027年6月に料金体系の一部改定を予定している と予告されています。中身は マネーフォワード クラウドの料金改定(2027年6月) にまとめています。

Excelの勤怠表から移すときの順番は Excelの勤怠管理からクラウドへ移す手順 に、ほかの勤怠サービスとの比べ方は 勤怠管理の比較(10人規模) にまとめています。

まだマネーフォワード クラウドを契約していない会社は、1か月無料のトライアルで、ビジネスプラン相当の機能を試せます(カードの登録なし・公式の料金ページの記載)。

まとめ

  • 設定は API KEY をクラウド勤怠からコピーして、クラウド給与に貼る。操作は「給与担当者」の権限で
  • つながる条件は 従業員番号の一致 と 締め日の一致
  • 毎月は 承認 → 勤怠を締める → 取り込む → 黄色の矢印を確かめる
  • 残業の端数を丸めるなら 1か月の合計に対してだけ、丸める場所は1か所に

次は、勤怠から給与、給与から会計へと、マネーフォワード クラウドの中で仕訳が流れるように並べる全体像です → マネーフォワード クラウドにそろえて一人で回す