会計・経費

freee会計とマネーフォワード、どっち?10人の会社の一人経理で比べる【2026年版・給与と勤怠込みの年額つき】

この記事で運営者が使ったもの
freee会計・freee人事労務/マネーフォワード クラウド(ビジネスプラン)
使っていないもの(公式の情報をもとに)
マネーフォワード クラウドの改定後の料金(2027年6月から)

結論

顧問税理士が対応しているほうを選び、どちらにも対応していれば、給与・勤怠をどちらで回しているかで決めます(10人規模なら、どちらでも経理は一人で回せます)。

順番確かめることこうなら
1顧問税理士が対応しているか片方にしか対応していなければ、そちら
2給与・勤怠をどのソフトで回しているかfreee人事労務なら freee会計、マネーフォワード クラウド給与・勤怠なら マネーフォワード。同じ会社の給与ソフトからなら、給与の仕訳を会計へ送れる
3科目の内訳をどう持ちたいかタグ(取引先・品目・部門)で持つならfreee、補助科目 で持つならマネーフォワード
410人で年いくらか給与・勤怠・経費まで同じ会社でそろえると、下の条件では freee 約19.8万円/マネーフォワード 約16.2万円(年払い・税抜・推定)

1の「税理士が対応しているか」は、マネーフォワードにそろえた経緯とは別に、私が会計ソフトを選ぶときに決め手にしていたことでもあります。

4の金額は、そろえ方と人数で入れ替わります。会計と経費精算だけを使う会社では、順位が逆になります(下の「10人で年いくらか」の表で、条件ごとに出しています)。

申し込む前に気になりやすい3つ:

私が使った範囲

私は、freee会計とfreee人事労務も、マネーフォワード クラウドも使いました。マネーフォワード クラウドは最初から使っていて、最終的には、10人規模の会社で 会計・給与・勤怠・労務・経費をすべてマネーフォワード クラウドで統一 していました。最後の法人プランは ビジネスプラン です。

2社を横に並べて比べたことはありません。この記事の比較は、使った事実と、公式の料金・ヘルプをもとに組み立てています。

この記事が役に立つ人

  • 従業員10人前後の会社で、経理と労務を一人で担当していて、freee会計とマネーフォワード クラウド会計のどちらにするか迷っている人
  • 会計だけでなく、給与・勤怠・経費まで含めて、年いくらになるかを社長に説明したい人
  • ほかの比較記事で基本料金は分かったが、「一人で回す」「10人」の条件で年いくらになるかが分からなかった人

比べる所(2026年9月時点)

freee会計マネーフォワード クラウド会計
入力の基本「取引」を登録すると仕訳ができる形。振替伝票でも入力できる仕訳を入力する、従来の会計ソフトに近い形
科目の内訳の持ち方補助科目の代わりに タグ(取引先・品目・部門・メモタグ・セグメント)。公式ヘルプ補助科目 を追加して持つ。公式ヘルプ
口座・カードの明細明細を取り込み、自動登録ルール で決まった取引を登録。公式ヘルプ明細を取り込み、自動仕訳ルール で決まった仕訳を登録。作り方は 自動仕訳ルールの作り方
給与から会計への仕訳freee人事労務で給与明細を確定し、連携の操作をすると、freee会計に取引が連携される。公式ヘルプクラウド給与で確定したデータが、クラウド会計の「給与から入力」に仕訳候補として入る。公式ヘルプ
給与・勤怠・年末調整別の製品の freee人事労務 で持つ(給与・勤怠・年末調整・マイナンバーなど)同じ契約(ビジネスプランなど)の中に、給与・勤怠・年末調整・社会保険・マイナンバーが入っている
経費精算freee会計のプランの中。1か月に申請か承認を一度でもした人1人につき月300円(スターター・スタンダード。公式ヘルプ)同じ契約の中のクラウド経費(ビジネスプランは5名まで基本料金、6名目から1名月500円)
料金の組み方製品ごと に契約する(会計+人事労務)1つの契約 に複数のサービスが入り、人数を超えた分を足す
10人で年額:給与・勤怠・経費までそろえる(年払い・税抜・推定)197,760円〜239,760円161,760円(2027年6月以降の更新からは167,760円)
10人で年額:会計と経費精算だけ(年払い・税抜・推定)101,760円(スターター)107,760円(ビジネス)
給与・勤怠をfreee人事労務で回している○ 給与の取引を会計へ連携できる△ 給与の仕訳を取り込むか、手で入れる
給与・勤怠をマネーフォワード クラウドで回している△ 給与の仕訳を取り込むか、手で入れる○ 給与の仕訳候補が会計へ入る
今の帳簿の内訳がタグ(取引先・品目・部門)で組んである○ そのままの考え方で持てる△ 補助科目・部門に置き直す
今の帳簿の内訳が補助科目で組んである△ タグか独自の科目に置き直す○ そのままの考え方で持てる
無料で試せる期間30日間1か月(法人はビジネスプラン相当)
対応する税理士を探すfreee税理士検索マネーフォワード クラウドの税理士検索
申し込み(広告)freee会計の公式サイトを見るマネーフォワード クラウドの公式サイトを見る

10人で年いくらか

会計ソフトの基本料金だけで比べると、10人規模では合計を見誤ります。一人でバックオフィスを回す会社では、給与・勤怠・経費まで含めた合計 で見ないと、社長への説明に使えません。

条件

  • 従業員10人。給与・勤怠は10人全員、経費精算も10人全員が使う
  • 会計にログインするのは3人以内(例:担当者・社長・もう1人)。税理士のアカウントが人数に入るかは、契約の前に確かめる
  • 年払い・税抜。公式の料金ページに書かれた単価で計算した 推定 です

給与・勤怠・経費まで同じ会社でそろえる場合

年額(税抜・推定)freee:会計スターター+人事労務スタンダードfreee:会計スタンダード+人事労務スタンダードマネーフォワード:ビジネスプラン
基本料金65,760円107,760円77,760円(会計・給与・勤怠・経費などを含む)
経費精算36,000円(10人×300円×12か月)36,000円30,000円(6人目から5人×500円×12か月)
給与・勤怠96,000円(人事労務スタンダード・10人)96,000円36,000円(給与・勤怠それぞれ5人×300円×12か月)
年末調整・社会保険・マイナンバー人事労務の料金に含む人事労務の料金に含む18,000円(それぞれ5人×100円×12か月)
合計197,760円239,760円161,760円
月あたり約16,480円約19,980円約13,480円
  • freee人事労務は、勤怠の打刻がスタンダードプランから使えるため、スタンダードで計算しています(5名までの基本料金4,000円/月+6名目から1名800円/月の年払い)
  • freee会計の経費精算は、その月に申請か承認をした人数で数えます。10人全員が毎月使う前提で12か月分を入れています
  • マネーフォワードの従量課金の単価と数え方は、従量課金対象はどのようにカウントされますか? の表によります。年末調整・社会保険は「月末時点の従業員人数」、マイナンバーは「月末時点の登録人数」で数えると書かれているので、12か月分を入れています。実際にかかる月は、請求の内訳で確かめてください
  • マネーフォワードは、2027年6月1日以降の更新から ビジネスプランの年払いの基本料金が77,760円→83,760円になります。従量課金の単価が今のままなら、上の合計は167,760円になります(推定)。詳しくは マネーフォワード クラウドの法人料金改定(2027年6月)
  • 月払いにすると、どちらも高くなります(freee会計スターターは月7,280円、マネーフォワードのビジネスは月7,980円。いずれも基本料金)

私が一人で回していた10人規模の会社では、バックオフィスのSaaSの合計は月2万円以下でした(当時の料金です。今の料金とは違います)。

会計だけを使う場合(給与・勤怠は今のソフトのまま)

年額(税抜)freee会計マネーフォワード クラウド
会計を使う人が3人以内スターター 65,760円スモールビジネス 53,760円(各サービス3名まで)
経費精算も10人で使うスターター+36,000円=101,760円(推定)スモールビジネスは3名までなので、ビジネス 77,760円+30,000円=107,760円(推定)

給与・勤怠を別の会社のソフトで回し続けるなら、マネーフォワードのビジネスプランに入っている給与・勤怠は使わないことになり、1つの契約でまとまる割安さは出にくくなります。どちらが安いかは、使うサービスと人数で入れ替わります。

プランの中身の違い(freee会計のスターターとスタンダードの差など)は freee会計の法人プランの選び方 にまとめています。

使って分かった違い

各項の「私の使い方」が、私が実際にしていたことです。表とその後の説明は、公式ヘルプをもとにした一般的な整理です。

内訳の持ち方:タグか、補助科目か

私の使い方:freeeでは、独自の科目を作っていました。車両費からガソリン代を分けたり、通信費を細かく分けたりです。タグは主に 品目 を使っていました。マネーフォワードでは、補助科目を細かく 使っていました。使っているツールごと、借入ごとに補助科目を分ける使い方です。

同じ「内訳を見たい」でも、置く場所が違います。

見たいものfreee会計での持ち方マネーフォワードでの持ち方
取引先ごとの売掛金・未払金取引先タグ補助科目
費用の内訳(ガソリン代・通信費の中身)品目タグ、または独自の科目補助科目、または独自の科目
部門ごとの損益部門タグ部門(公式ヘルプ。子部門はビジネスプランなどで設定できる)

freeeのタグは、1つの取引に取引先・品目・部門を重ねて付けられ、試算表では勘定科目ごとに、取引先・品目・部門別の内訳を見られます(試算表を確認する)。マネーフォワードの補助科目は、勘定科目の下に項目をぶら下げる、紙の帳簿に近い形です。税理士が決算で見慣れているのはどちらか も、確かめておく価値があります。

マネーフォワードで補助科目を作るときの分け方は マネーフォワード クラウド会計の補助科目の作り方:ツールごと・借入ごとに分ける にまとめています。

給与から会計への仕訳

私の使い方:freee人事労務を使っていたときは、給与の仕訳を会計freeeへ連携していました。

どちらの会社も、同じ会社の給与ソフトからなら、給与の仕訳を会計へ送れます(freeeは給与明細の確定と連携の操作、マネーフォワードは「給与から入力」から)。一人担当にとって効くのは、会計ソフト単体の使いやすさより、ここです。給与を別の会社のソフトで計算していると、毎月の給与の仕訳を取り込むか、手で入れる作業が残ります。

書き出しと取り込み

私の使い方:

  • freee人事労務では、書き出しを用途で使い分けていました。社労士への共有はPDF、管理会計はCSVです
  • マネーフォワードでは、仕訳を取り込んだことがあり、CSVの形式の違いで止まりました

一般的な注意として、どちらのソフトへ移すときも、取り込みの形式(列の並び・科目名・税区分の書き方)は、移す前に1か月分で試す のが安全です。取り込みで止まったときの見方は マネーフォワード クラウド会計で仕訳のインポートが止まるとき にまとめています。

向かない会社・気をつける所

どちらにも、合わない会社があります。

freee会計が合いにくい会社

  • 顧問税理士がfreeeに対応していない。会計ソフトを会社だけで決めると、決算のやり取りで手間が増えます
  • 給与・勤怠を別の会社のソフトで回し続ける。freee会計の強みの1つは、freee人事労務から給与の取引が入ることです。そこを使わないなら、利点が1つ減ります
  • 給与・勤怠もfreeeでそろえる場合、製品ごとの契約になる。上の試算では、10人で年約19.8万〜24.0万円(推定)で、1つの契約にまとまるマネーフォワードより高く出ました

マネーフォワード クラウド会計が合いにくい会社

  • 顧問税理士がマネーフォワードに対応していない
  • 会計にログインする人が多い。ビジネスプランの会計は3名まで基本料金で、4名目から1名月300円です
  • 給与・勤怠を他社のソフトのまま使う。同じ契約に入っている給与・勤怠を使わないので、まとめる割安さが出にくい
  • 従業員が4人以上で、給与もマネーフォワードで回す。スモールビジネスは各サービス3名までなので、ビジネスプランが前提になります
  • 2027年6月1日以降の更新から値上げ されます。年払いのビジネスプランで年6,000円(基本料金)

選ぶ順番

freee会計かマネーフォワードかを決める順番
freee会計かマネーフォワードかを決める順番
  1. 顧問税理士に、どちらに対応しているかを聞く(片方だけなら、ほぼここで決まる)
  2. 給与・勤怠を今どこで回しているかを見る(同じ会社にそろえると、給与の仕訳を会計へ送れる)
  3. 科目の内訳をタグで持つか、補助科目で持つかを決める(今の帳簿の補助科目が多いなら、移すときの作り直しの量も見る)
  4. この記事の条件を自分の会社の人数に置き換えて、年額を出す(公式の料金ページで、確認した日を書いておく)
  5. 両方を無料期間で、1か月分の明細と給与で試す

判断の項目は 会計ソフトを乗り換えるか決めるときに、一人経理が見る5項目 にもまとめています。

社長と税理士に通すための1枚

10人の会社では、会計ソフトを担当者一人では決められません。社長には「いくら・いつ・どれだけ止まるか」、税理士には「対応しているか」を先に通します。

移す時期と手間

  • 切り替えは期首がいちばん楽 です。期の途中で移すと、期首から切り替え日までの仕訳をどう持つかを決める必要が出ます。私が弥生からfreeeに切り替えたときは期首に切り替え、開始残高は一度で合いました
  • 移す前に、科目と補助科目(またはタグ)の対応表 を作ります。独自の科目が多いほど、ここに時間がかかります
  • 移したあとは、件数・合計・残高・期間 の4つを、旧ソフトと突き合わせます
  • 年末調整(11〜1月)と決算の月は避けます

社長に送る一言(見本)

【 】の中だけ埋めて使えます。

会計ソフトを【freee会計/マネーフォワード クラウド】にすることを提案します。
顧問の【○○】先生は【対応している】ことを確認済みです。
給与・勤怠・経費まで含めた費用は、年【○○】円(税抜・年払い・10人の場合)の見込みです。
切り替えは【○年○月】の期首からにして、年末調整と決算の時期は避けます。
切り替えの前に、1か月分の明細と給与で試してから決めます。

税理士に確かめること

  • どちらのソフトに対応しているか(事務所のアカウントで見られるか)
  • 決算・申告のときに、どの形式でデータを渡せばよいか
  • 科目の内訳を、タグと補助科目のどちらで持ってほしいか
  • 期首に切り替える場合、開始残高をどの資料から入れるか

相談先の使い分けは 一人バックオフィスの相談先:税理士・社労士・弁護士に何を相談するか にあります。

つまずきやすい所

  • 会計ソフトの基本料金だけで比べる:10人規模では、給与・勤怠・経費の人数分が別にかかります。上の試算では、合計の差は基本料金の差より大きく出ました
  • 税込と税抜を混ぜる:公式の料金ページは税抜です。社内の稟議が税込なら、書き直してから出します
  • マネーフォワードの料金改定を入れ忘れる:2027年6月1日以降の更新から上がります。更新日によって、上がる年度が変わります
  • タグと補助科目を1対1で移せると考える:freeeの品目タグとマネーフォワードの補助科目は、置く場所が違います。移すときは、どの科目の下にどの内訳を置くかを先に決めます
  • 無料期間を画面を眺めるだけで終える:1か月分の口座明細と給与を入れて、仕訳が会計に入るところまで試すと、違いがはっきりします

まとめ

  • どちらでも10人規模の一人経理は回せる。決めるのは 税理士の対応 → 今の給与・勤怠ソフト → 内訳の持ち方 → 年額 の順
  • 給与・勤怠・経費までそろえると、この記事の条件では freee 年約19.8万円/マネーフォワード 年約16.2万円(税抜・推定)。会計と経費精算だけなら順位が入れ替わる
  • 社長には「いくら・いつ・どれだけ止まるか」、税理士には「対応しているか」を先に通す

次に決めること: